暇だ。景気はいい時も悪い時も、まず土地の価格、すなわち不動産関連から影響が出ると言うが今回はそれが集合住宅を直撃している。マンションブームに肖って、流動化ビジネス等で成長していた横文字の会社が、軒並み沈没しているのを見ても、不動産関連の衰退ぶりは明らか。ともかく仕事の絶対数が、大幅に減った。
こんな折には情報収集とばかり、誘われて東京ビッグサイトの住宅関連の展示会に顔を出した所、非常に面白い床材用アクセサリーを見つけた。
イタリアPedross社フローリング・階段用アクセサリー
これ、すごい。我々、職人が捜し求めていたその物ズバリ。
何故か?職人の現場の苦労を一気に解決するから。そしてコストダウンにも繋がるから。
メーカーの人に翌々聞けば、こんなアクセサリーだけで長年食っている会社だと言う。これだけ聞いても、その商品力がずば抜けている事が、容易に想像出来る。
これからの日本のフローリングの施工は、従来のグルーダウン工法(糊と釘で下地に固める工法)に代わり、より合理的で環境に優しい置き敷工法(フローティング工法)が間違い無く主流になるだろうと言う事は、これまで何度も書いた。その置き敷工法の先進国である欧州で生まれた製品だからこそ、現場の悩みを一気に解決してくれるこんな素晴らしい商品が出来たのだろう。
必要は発明の母、を地で行く商品だ。
メーカーは消費者の言う事だけで無く、現場のニーズを吸い上げて
商品に反映させる。こんな当たり前の事が、ほとんど履行されていない日本のメーカーには、全く真似出来ない代物だ。
現場で使い易い、安い、そして簡単に手に入る。女性が流行の洋服や装飾品に敏感な様に、我々も施工現場の道具にはとても敏感だ。
こんなに使い易いアクセサリーがあれば、どんどん仲間内に進めようと言う事に繋がる。こうして商品は、メーカーや消費の現場からだけではなく、工事の現場からも職人連中を通じて十分普及していくのだ。