職人の高年齢化に伴い、セメント1袋の重量が25キロになってから久しい。それに比べフローリング全般、関連の乾式二重床等の重量やサイズが、現場で大きな問題になっている事に、メーカーは気付いているだろうか?
建築の他の部材や材料に比べ、フローリングが歴史の無い新しい材料であると言う言い訳は、世に登場して20年経った今、もはや通用しない。
大工や左官業同様、フローリング職人も高年齢化してしまっているのだ。
施工の簡便さや、それに伴う工期短縮を謳い文句とするフローリング新製品は枚挙に暇が無いが、一方でぎっくり腰が怖いから、本業のフローリング工事は出来る限り控え、他の部材の施工に携わらざるを得ないという職人は多々いる。
残念な事に、技術を持ち、この人なら何を任せても大丈夫と言う人ほど高齢でフローリング施工の現場からは少なくなっている。
反対に体力では負けないが絶対的に経験が乏しい、物を知らないので何でも自己流で施工してしまう、と言う「職人もどき」が、クレームの一端を担いでいる事はあまり知られていない。
商品の高性能化以上に、施工し易さを徹底的に追及するメーカーが、少しは周りにいてもいいと思うが、なかなか巡り合わない。この傾向は特に国産フローリングメーカーに言える。コスト計算と家庭の主婦の顔色、あとは….一体何を見て製品作りをしているの???
日本の場合、クレームが来たら、どんな経由を辿ろうと、文句は最後には必ずメーカーに行く。そしてメーカーは、次に注文が来なくなるのが怖いから、ほとんどの場合、素直に応じている。
クレームの本当の原因が何か?自ら現場に乗り込み、解明して商品作りに活かそうと言うメーカーが、日本には本当に少ない。